2023/01/11 15:08
PP樹脂彫刻の加工記録。サンプルでPP樹脂の加工の依頼が届いた。PP樹脂は素材が柔らかく、アクリルなどに比べて彫刻の最適解を見つけるのがはるかに難しい。パラメーターを調整しながら試行錯誤していく必要がある。
彫刻の場合、パラメーター調整でいじらなくてはならないのが、出力(%)と加工速度(mm/s)だ。(切断だと焦点距離 いじったりする必要がある)。この二つの組み合わせで加工の精度が決定する。
出力が低すぎたり速度が速すぎたりすると何も彫刻されない。逆に、出力が高すぎたり、速度が遅すぎたりすると、今度は文字がつぶれる。PP樹脂の場合、出力の1%の違いでまったく結果が変わってしまう。最初試しにやってみた結果、文字がつぶれてしまった。
文字がつぶれてしまうということは、出力が大きいか、速度が遅すぎるということを意味する。どちらを変更しても良いが、速度を速くしたほうが加工時間も短くなり一石二鳥だ。そこでなるべく速度を上げつつ調整することにした。
うまく彫刻できたのがこれだ。出力30%、速度1000mm/s である。比べてみると、文字がつぶれていないのがわかる。しかしこれ以上、速度をあげたり出力を下げたりすると、彫刻されない。ここを見極めるのが難しい。
出力と速度が決まれば、あとは様々な文字だったり図形が彫刻できる。だいたい2ミリぐらいの文字ならきれいに彫刻できる。